俳人 : 上島鬼貫 （うえしま おにつら）

• あけぼのや麦の葉末の春の霜
     あけぼのや むぎのはすえの はるのしも
• 春の霜    はるのしも
  季節: 春（三春） 分類: 天文（水）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.48

• 春の水ところどころに見ゆるかな
     はるのみず ところどころに みゆるかな
• 春の水    はるのみず
  季節: 春（三春） 分類: 地理（水辺）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.107

• 喰ておいきやくていかしませ五加木食
     くておいきや くていかしませ うこぎめし
• 五加飯    うこぎめし
  季節: 春（仲春） 分類: 人事（飲食）
• 平凡社 俳句歳時記 春
     p.243

• 松の木と名はしりながら呼子鳥
     まつのきと なはしりながら よぶこどり
• 呼子鳥    よぶこどり
  季節: 春（晩春） 分類: 動物（鳥類）
• 平凡社 俳句歳時記 春
     p.320

• 青麦や雲雀があがるありやさがる
     あおむぎや ひばりがあがる ありゃさがる
• 青麦    あおむぎ
  季節: 春（三春） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.106

• 淀舟や夏の今来る山かづら
     よどぶねや なつのいまくる やまかずら
• 立夏    りっか
  季節: 夏（初夏） 分類: 時候（暦）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.9

• 水無月や風に吹かれに古里へ
     みなづきや かぜにふかれに ふるさとへ
• 水無月    みなづき
  季節: 夏（晩夏） 分類: 時候（暦）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.29

• 夏の日を事とも瀬田の水の色
     なつのひを ことともせだの みずのいろ
• 夏の日    なつのひ
  季節: 夏（三夏） 分類: 時候（時間）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.49

• 夏の星影なつかしもくれかゝる
     なつのほし かげなつかしも くれかかる
• 夏の星    なつのほし
  季節: 夏（三夏） 分類: 天文（天空）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.57

• 年ふれば虎もなミだや忘れ草
     としふれば とらもなみだや わすれぐさ
• 虎ケ雨    とらがあめ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 天文（水）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.84

• 五月雨はただ降るものと覚えけり
     さみだれは ただふるものと おぼえけり
• 五月雨    さみだれ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 天文（水）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.41

• むぎわらハ麦掃庭のはゝきかな
     むぎわらは むぎはきにわの ははきかな
• 麦藁    むぎわら
  季節: 夏（初夏） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.264

• 麦つきやむしろまとひの俄雨
     むぎつきや むしろまといの にわかあめ
• 麦扱    むぎこき
  季節: 夏（初夏） 分類: 人事（労働）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.263

• いさましや人の顔照る神祭
     いさましや ひとのかおてる かみまつり
• 今宮祭    いまみやまつり
  季節: 夏（初夏） 分類: 宗教（神道）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.355

• 鶯や音を入れて只青い鳥
     うぐいすや ねをいれてただ あおいとり
• 鶯音を入る    うぐいすねをいる
  季節: 夏（晩夏） 分類: 動物（鳥類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.351

• 野のすゑやかりぎの畑をいづる月
     ののすえや かりぎのはたを いずるつき
• 刈葱    かりぎ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.140

• 瓢箪の花と覚えつ麦ほこり
     ひょうたんの はなとおぼえつ むぎぼこり
• 瓢の花    ひさごのはな
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ウリ目）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.701

• やれ壺に沢瀉細く咲にけり
     やれつぼに おもだかほそく さきにけり
• 沢瀉    おもだか
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（オモダカ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.330

• さは／＼と蓮うごかす池の亀
     さわさわと はちすうごかす いけのかめ
• 蓮    はす
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ヤマモガシ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.464

• ひら／＼と木の葉動きて秋ぞ立つ
     ひらひらと このはうごきて あきぞたつ
• 立秋    りっしゅう
  季節: 秋（初秋） 分類: 時候（暦）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.480

• 風もなき秋の彼岸の綿帽子
     かぜもなき あきのひがんの わたぼうし
• 秋彼岸    あきひがん
  季節: 秋（仲秋） 分類: 時候（暦）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.551

• によつぽりと秋の空なる不尽の山
     にょっぽりと あきのそらなる ふじのやま
• 秋の空    あきのそら
  季節: 秋（三秋） 分類: 天文（天空）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.36

• 去るほどにうちひらきたる刈田かな
     さるほどに うちひらきたる かりたかな
• 刈田    かりた
  季節: 秋（晩秋） 分類: 地理（田畑）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.265

• 此の秋は膝に子のない月見かな
     このあきは ひざにこのない つきみかな
• 月見    つきみ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 人事（行事）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.88

• 賤の女や袋あらひの水の汁
     しずのめや ふくろあらいの みずのしる
• 袋洗い    ふくろあらい
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（労働）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.243

• 愛宕火や群れつゝ暮を花ざかり
     あたごびや むれつつくれを はなざかり
• 愛宕火    あたごび
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（神道）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.205

• 雁がねの跡に飛行くむら烏
     かりがねの あとにとびゆく むらがらす
• 雁    かり
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（鳥類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.552

• 行水の捨所なき虫の声
     ぎょうずいの すてどころなき むしのこえ
• 虫    むし
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.529

• あぶれ蚊のほめかぬ壁をたより哉
     あぶれかの ほめかぬかべを たよりかな
• 溢蚊    あふれか
  季節: 秋（仲秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.229

• 芭蕉にも思はせぶりの鬱金哉
     ばしょうにも おもわせぶりの うこんかな
• 鬱金の花    うこんのはな
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（ショウガ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.166

• 枸杞垣の赤き実に住む小家かな
     くこがきの あかきみにすむ こいえかな
• 枸杞の実    くこのみ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（ナス目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.597

• 木にも似ず扨もちいさき榎の実哉
     きにもにず さてもちいさき えのみかな
• 榎の実    えのみ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（バラ目）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.454

• 古寺や栗を埋けたる縁の下
     ふるでらや くりをいけたる えんのした
• 栗    くり
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（ブナ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.623

• つめたいにつけてもゆかし京の山
     つめたいに つけてもゆかし きょうのやま
• 冷たし    つめたし
  季節: 冬（三冬） 分類: 時候（感覚）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.343

• 灯の花に春まつ庵かな
     ともしびの はなにはるまつ いおりかな
• 春待つ    はるまつ
  季節: 冬（晩冬） 分類: 時候（感覚）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.67

• 天照や梅に椿に冬日和
     あまてるや うめにつばきに ふゆびより
• 冬日和    ふゆびより
  季節: 冬（仲冬） 分類: 天文（光）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.665

• 朝日かげさすや氷柱の水車
     あさひかげ さすやつららの みずぐるま
• 氷柱    つらら
  季節: 冬（三冬） 分類: 地理（山野）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.54

• 古寺に皮むく棕櫚の寒げなり
     ふるでらに かわむくしゅろの さむげなり
• 棕櫚剥ぐ    しゅろはぐ
  季節: 冬（初冬） 分類: 人事（生活）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　冬
     p.229

• 重ね着に寒さもしらぬ姿かな
     かさねぎに さむさもしらぬ すがたかな
• 重ね着    かさねぎ
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（衣服）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.737

• 荒るゝものと知ればたうとし神送
     あるるもの としればとうとし かみおくり
• 神送    かみおくり
  季節: 冬（初冬） 分類: 宗教（神道）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.649

• 水鳥のおもたく見えて浮にけり
     みずとりの おもたくみえて うきにけり
• 水鳥    みずとり
  季節: 冬（三冬） 分類: 動物（鳥類）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.495

• うつくしく交る中や冬椿
     うつくしく まじわるなかや ふゆつばき
• 寒椿    かんつばき
  季節: 冬（晩冬） 分類: 植物（ツツジ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.66

• ひう／＼と風は空行く冬牡丹
     ひゅうひゅうと かぜはそらゆく ふゆぼたん
• 寒牡丹    かんぼたん
  季節: 冬（晩冬） 分類: 植物（ユキノシタ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.60

• 冬がれや平等院の庭のおも
     ふゆがれや びょうどういんの にわのおも
• 冬枯    ふゆがれ
  季節: 冬（三冬） 分類: 植物（総称）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.499

• うちはれて障子も白し初日影
     うちはれて しょうじもしろし はつひかげ
• 初日    はつひ
  季節: 新年（新年） 分類: 天文（光）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　新年
     p.20

• 朝紅や水うつくしき初がすみ
     あさあけや みずうつくしき はつがすみ
• 初霞    はつがすみ
  季節: 新年（新年） 分類: 天文（水）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　新年
     p.19

• 日よ月よ千代の轍の初ぐるま
     ひよつきよ ちよのわだちの はつぐるま
• 乗初    のりぞめ
  季節: 新年（新年） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 新年
     p.108

• 梅や紅人のけはひの初鏡
     うめやべに ひとのけはいの はつかがみ
• 初鏡    はつかがみ
  季節: 新年（新年） 分類: 人事（生活）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　新年
     p.128

• 六日八日中に七日のなづな哉
     むいかようか なかになぬかの なずなかな
• 薺    なずな
  季節: 新年（新年） 分類: 植物（アブラナ目）
• 平凡社 俳句歳時記 新年
     p.24