俳人 : 正岡子規 （まさおか しき）

• 野道ゆけばげんげんの束すててある
     のみちゆけば げんげんのたば すててある
• 紫雲英    げんげ
  季節: 春（仲春） 分類: 植物（マメ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.286

• 海松刈る君が姿ぞなつかしき
     みるめかる きみがすがたぞ なつかしき
• 海松    みる
  季節: 春（三春） 分類: 植物（藻類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.103

• 青海苔や水にさしこむ日の光
     あおのりや みずにさしこむ ひのひかり
• 青海苔    あおのり
  季節: 春（三春） 分類: 植物（藻類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.100

• 萍や池の真中に生ひ初むる
     うきくさや いけのまなかに おいそむる
• 萍生初む    うきくさおいそむ
  季節: 春（仲春） 分類: 植物（総称）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.207

• うすうすと窓に日のさす五月かな
     うすうすと まどにひのさす ごがつかな
• 五月    ごがつ
  季節: 夏（初夏） 分類: 時候（暦）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.6

• 六月を奇麗な風の吹くことよ
     ろくがつを きれいなかぜの ふくことよ
• 六月    ろくがつ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 時候（暦）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.24

• 人行くや夏の夜明の小松原
     ひとゆくや なつのよあけの こまつばら
• 夏の朝    なつのあさ
  季節: 夏（三夏） 分類: 時候（時間）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.32

• 鏡見てゐるや遊女の秋近き
     かがみみて いるやゆうじょの あきちかき
• 秋近し    あきちかし
  季節: 夏（晩夏） 分類: 時候（感覚）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.45

• うれしさや小草影もつ五月晴
     うれしさや こぐさかげもつ さつきばれ
• 五月晴    さつきばれ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 天文（天空）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.96

• 夏嵐机上の白紙飛び尽す
     なつあらし きじょうのはくし とびつくす
• 夏の風    なつのかぜ
  季節: 夏（三夏） 分類: 天文（風）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.58

• 其中に楠高し青嵐
     そのなかに くすのきたかし あおあらし
• 青嵐    あおあらし
  季節: 夏（三夏） 分類: 天文（風）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.41

• 日ざかりや海人が門辺の大碇
     ひざかりや あまがかどべの おおいかり
• 日盛    ひざかり
  季節: 夏（晩夏） 分類: 天文（光）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.100

• 絶えず人いこふ夏野の石一つ
     たえずひと いこうなつのの いしひとつ
• 夏野    なつの
  季節: 夏（三夏） 分類: 地理（山野）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.360

• 五月川心細く水まさりたる
     さつきがわ こころぼそくみず まさりたる
• 五月川    さつきがわ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 地理（水辺）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.288

• くらべ馬おくれし一騎あはれなり
     くらべうま おくれしいっき あわれなり
• 競馬    けいば
  季節: 夏（初夏） 分類: 人事（行事）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.293

• 夕飯や花火聞ゆる川開
     ゆうはんや はなびきこゆる かわびらき
• 川開    かわびらき
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（行事）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.127

• 腐りたる暑中見舞の卵かな
     くさりたる しょちゅうみまいの たまごかな
• 暑中見舞    しょちゅうみまい
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（行事）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.420

• ほろ／＼と雨吹きこむや青簾
     ほろほろと あめふきこむや あおすだれ
• 青簾    あおすだれ
  季節: 夏（三夏） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.233

• 照射して潜み居れば虫顔に飛ぶ
     ともしして ひそみおればむし かおにとぶ
• 照射    ともし
  季節: 夏（三夏） 分類: 人事（生活）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.50

• 杉檜朝日つめたき氷室山
     すぎひのき あさひつめたき ひむろやま
• 氷室    ひむろ
  季節: 夏（三夏） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.248

• 五女ありて後の男や初幟
     ごじょありて のちのおとこや はつのぼり
• 幟    のぼり
  季節: 夏（初夏） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.257

• 月赤し雨乞踊見に行かん
     つきあかし あまごいおどり みにゆかん
• 雨乞    あまごい
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.266

• 麻刈りて鳥海山に雲もなし
     あさかりて ちょうかいさんに くももなし
• 麻刈    あさかり
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（労働）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.280

• 山の池にひとり泳ぐ子膽太き
     やまのいけに ひとりおよぐこ きもふとき
• 泳ぎ    およぎ
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（スポーツ）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.446

• 夏羽織われをはなれて飛ばんとす
     なつばおり われをはなれて とばんとす
• 夏羽織    なつばおり
  季節: 夏（三夏） 分類: 人事（衣服）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.375

• 梅干すや庭にしたたる紫蘇の汁
     うめほすや にわにしたたる しそのしる
• 梅干    うめぼし
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（飲食）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.454

• 地に落し葵踏み行く祭かな
     ちにおちし あおいふみゆく まつりかな
• 葵祭    あおいまつり
  季節: 夏（初夏） 分類: 宗教（神道）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.265

• 祇園会や二階に顔のうづ高き
     ぎおんえや にかいにかおの うずたかき
• 祇園祭    ぎおんまつり
  季節: 夏（晩夏） 分類: 宗教（神道）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.435

• 御庭池川せみ去つて鷺来る
     おにわいけ かわせみさって さぎきたる
• 翡翠    かわせみ
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（鳥類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.340

• 南天の実をこぼしたる眼白かな
     なんてんの みをこぼしたる めじろかな
• 眼白    めじろ
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（鳥類）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.352

• 鴨の子を盥にかふや銭葵
     かものこを たらいにかうや ぜにあおい
• 鴨の子    かものこ
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（鳥類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.93

• 眠らんとす汝静に蠅を打て
     ねらんとす なんじしずかに はえをうて
• 蠅    はえ
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（昆虫等）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.341

• まひ／＼は水に数かくたぐひかな
     まいまいは みずにかずかく たぐいかな
• まひ／＼    まいまい
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（昆虫等）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.327

• 筍や目黒の美人ありやなし
     たけのこや めぐろのびじん ありやなし
• 筍    たけのこ
  季節: 夏（初夏） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.221

• 糸瓜咲て痰のつまりし仏かな
     へちまさいて たんのつまりし ほとけかな
• 糸瓜の花    へちまのはな
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ウリ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.393

• 夏葱に鶏裂くや山の宿
     なつねぎに にわとりさくや やまのやど
• 夏葱    なつねぎ
  季節: 夏（三夏） 分類: 植物（キジカクシ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.139

• 一八の白きを活けて達磨の絵
     いちはつの しろきをいけて だるまのえ
• 一八    いちはつ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（キジカクシ目 ）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.225

• 河骨の花起き直るさでのあと
     こうほねの はなおきなおる さでのあと
• 河骨    こうほね
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（スイレン目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.330

• 叢に鬼灯青き空家かな
     くさむらに ほおずきあおき あきやかな
• 青鬼灯    あおほおずき
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ナス目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.397

• 蕾ながら石竹の葉は針の如し
     つぼみながら せきちくのはは はりのごとし
• 石竹    せきちく
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（ナデシコ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.283

• 木母寺や実桜落ちて人もなし
     おくぼじや みざくらおちて ひともなし
• 桜の実    さくらのみ
  季節: 夏（仲夏） 分類: 植物（バラ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.306

• 松葉散る松の緑の伸びにけり
     まつばちる まつのみどりの のびにけり
• 松落葉    まつおちば
  季節: 夏（初夏） 分類: 植物（マツ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.204

• 四阿に日の影動く若楓
     あずまやに ひのかげうごく わかかえで
• 若楓    わかかえで
  季節: 夏（初夏） 分類: 植物（ムクロジ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.203

• 湯治場や黄なる萱草得て帰る
     とうじばや きなるかんぞう えてかえる
• 萱草の花（ユリ科）    かんぞうのはな
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ユリ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.345

• 丁字草花甘さうに咲きにけり
     ちょうじそう はなあまそうに さきにけり
• 丁字草    ちょうじそう
  季節: 夏（初夏） 分類: 植物（リンドウ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.217

• 鳥啼いて谷静かなり夏蕨
     とりないて たにしずかなり なつわらび
• 夏蕨    なつわらび
  季節: 夏（初夏） 分類: 植物（羊歯類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.219

• 送られて別れてひとり木下闇
     おくられて わかれてひとり こしたやみ
• 木下闇    こしたやみ
  季節: 夏（三夏） 分類: 植物（総称）
• 平凡社 俳句歳時記 夏
     p.561

• 八月の太白低し海の上
     はちがつの たいはくひくし うみのうえ
• 八月    はちがつ
  季節: 秋（初秋） 分類: 時候（暦）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.128

• 九月蝉椎伐らばやと思ふかな
     くがつぜみ しいきらばやと おもうかな
• 九月    くがつ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 時候（暦）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.212

• 砂の如き雲流れ行く朝の秋
     すなのごとき くもながれゆく あさのあき
• 秋の朝    あきのあさ
  季節: 秋（三秋） 分類: 時候（時間）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.252