俳人 : 正岡子規 （まさおか しき）

• 犬が来て水のむ音の夜寒かな
     いぬがきて みずのむおとの よさむかな
• 夜寒    よさむ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 時候（感覚）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.445

• 名月や笛になるべき竹伐らん
     めいげつや ふえになるべき たけきらん
• 名月    めいげつ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 天文（天空）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.40

• 秋もはや日和しぐるる飯時分
     あきもはや ひよりしぐるる めしじぶん
• 秋時雨    あきしぐれ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 天文（水）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.262

• 禅寺やさぼてん青き庭の秋
     ぜんでらや さぼてんあおき にわのあき
• 秋園    しゅうえん
  季節: 秋（三秋） 分類: 地理（山野）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.81

• 信濃路やどこ迄つゞく秋の山
     しなのじや どこまでつづく あきのやま
• 秋の山    あきのやま
  季節: 秋（三秋） 分類: 地理（山野）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.55

• 病床の財布も秋の錦かな
     びょうしょうの さいふもあきの にしきかな
• 野山の錦    のやまのにしき
  季節: 秋（晩秋） 分類: 地理（山野）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.280

• うれしさや七夕竹の中を行く
     うれしさや たなばたたけの なかをゆく
• 七夕    たなばた
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.98

• 扇捨てて手を置く膝のものうさよ
     おうぎすてて てをおくひざの ものうさよ
• 秋扇    あきおうぎ
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（生活）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　秋
     p.63

• うつくしき灯籠の猶哀れなり
     うつくしき とうろうのなお あわれなり
• 燈籠    とうろう
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（生活）
• 平井照敏編 新歳時記 秋
     p.166

• 冬を待つ用意かしこし四畳半
     ふゆをまつ よういかしこし よじょうはん
• 冬支度    ふゆじたく
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（生活）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.368

• 藪蔭や鳩吹く人のあらはるる
     やぶかげや はとふくひとの あらわるる
• 鳩吹く    はとふく
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（労働）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　秋
     p.78

• 藪入や皆見覚えの木槿垣
     やぶいりや みなみおぼえの むくげがき
• 後の薮入    のちのやぶいり
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（労働）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.198

• 虫送る松明森にかくれけり
     むしおくる たいまつもりに かくれけり
• 虫送    むしおくり
  季節: 秋（仲秋） 分類: 人事（行事）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.179

• 駒とめて何事問ふぞ毛見の人
     こまとめて なにごととうぞ けみのひと
• 毛見    けみ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 人事（労働）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.244

• 洪水のあとに取るべき棉もなし
     こうずいの あとにとるべき わたもなし
• 綿取    わたとり
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（労働）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.252

• 痰一斗糸瓜の水も間に合はず
     たんいっと へちまのみずも まにあわず
• 糸瓜の水    へちまのみず
  季節: 秋（仲秋） 分類: 人事（健康）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.276

• 病んで父を思ふ心や魂祭
     やんでちちを おもうこころや たままつり
• 魂祭    たままつり
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（その他）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.272

• 神に灯をあげて戻れば鹿の声
     かみにひを あげてもどれば しかのこえ
• 鹿    しか
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（哺乳類）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.462

• 朝鳥の来ればうれしき日和かな
     あさどりの くればうれしき ひよりかな
• 渡り鳥    わたりどり
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（鳥類）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.361

• 善き酒を吝む主や鯷漬
     よきさけを おしむあるじや ひしこづけ
• 鯷    ひしこ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 動物（魚類）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.98

• 手洗へば蚯蚓鳴きやむ手水鉢
     てあらえば みみずなきやむ ちょうずばち
• 蚯蚓鳴く    みみずなく
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.72

• 秋の蚊のよろ／＼と来て人を刺す
     あきのかの よろよろときて ひとをさす
• 秋の蚊    あきのか
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.298

• 飼ひ置きし鈴虫死で庵淋し
     かいおきし すずむししんで いおさびし
• 鈴虫    すずむし
  季節: 秋（初秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.140

• 堪へがたし稲穂しづまるゆふぐれは
     たえがたし いなほしずまる ゆうぐれは
• 稲    いね
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（イネ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.196

• 湯治廿日山を出づれば稲の花
     とうじはつか やまをいづれば いねのはな
• 稲の花    いねのはな
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（イネ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.512

• 黍刈て檐の朝日の土間に入る
     きびかりて のきのあさひの どまにいる
• 黍    きび
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.246

• 榛の木に晩稲掛けたり道の端
     はんのきに おくてかけたり みちのはし
• 晩稲    おくて
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.344

• 柳散り菜屑流るゝ小川かな
     やなぎちり なくずながるる おがわかな
• 柳散る    やなぎちる
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（キントラノオ目）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.444

• 貧しさや葉生姜多き夜の市
     まずしさや はしょうがおおき よるのいち
• 葉生姜    はしょうが
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（ショウガ目）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.327

• 隣からともしのうつるばせをかな
     となりから ともしのうつる ばしょうかな
• 芭蕉    ばしょう
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（ショウガ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.512

• 仏壇の柑子を落す鼠かな
     ぶつだんの こうじをおとす ねずみかな
• 柑子    こうじ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（ツツジ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.340

• 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
     かきくえば かねがなるなり ほうりゅうじ
• 柿    かき
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（ツツジ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.156

• 鶏頭の十四五本もありぬべし
     けいとうの じゅうしごほんも ありぬべし
• 鶏頭    けいとう
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（ナデシコ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.181

• 梨むくや甘き雫の刃を垂るゝ
     なしむくや あまきしずくの はをたるる
• 梨    なし
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（バラ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.155

• 桃の如く肥えて可愛や目口鼻
     もものごとく こえてかわいや めくちはな
• 桃    もも
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（バラ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.177

• 黒きまで紫深き葡萄かな
     くろきまで むらさきふかき ぶどうかな
• 葡萄    ぶどう
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（ブドウ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.157

• 色かへぬ松や主は知らぬ人
     いろかえぬ まつやあるじは しらぬひと
• 色変えぬ松    いろかえぬまつ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（マツ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.166

• 枝豆や三寸飛んで口に入る
     えだまめや さんすんとんで くちにいる
• 枝豆    えだまめ
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（マメ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.106

• 古家や累々として柚子黃なり
     ふるいえや るいるいとして ゆずきなり
• 柚子    ゆず
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（ムクロジ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.340

• のら猫の糞して居るや冬の庭
     のらねこの ふんしておるや ふゆのにわ
• 冬    ふゆ
  季節: 冬（三冬） 分類: 時候（暦）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.647

• 漱石が来て虚子が来て大三十日
     そうせきが きてきょしがきて おおみそか
• 大晦日    おおみそか
  季節: 冬（仲冬） 分類: 時候（暦）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　冬
     p.25

• 霜月や雲もかゝらぬ昼の富士
     しもつきや くももかからぬ ひるのふじ
• 霜月    しもつき
  季節: 冬（仲冬） 分類: 時候（暦）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　冬
     p.21

• 不忍の鴨寝静まる霜夜かな
     しのばずの かもねしずまる しもよかな
• 霜夜    しもよ
  季節: 冬（三冬） 分類: 時候（時間）
• 平井照敏編 新歳時記 冬
     p.29

• 冬ざれの厨に赤き蕪かな
     ふゆざれの くりやにあかき かぶらかな
• 冬ざれ    ふゆざれ
  季節: 冬（三冬） 分類: 時候（感覚）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　冬
     p.20

• いくたびも雪の深さを尋ねけり
     いくたびも ゆきのふかさを たずねけり
• 雪    ゆき
  季節: 冬（三冬） 分類: 天文（水）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.579

• 世の中も淋しくなりぬ三の酉
     よのなかも さびしくなりぬ さんのとり
• 酉の市    とりのいち
  季節: 冬（初冬） 分類: 人事（行事）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　冬
     p.236

• 死にかけしこともありしが年忘
     しにかけし こともありしが としわすれ
• 年忘    としわすれ
  季節: 冬（仲冬） 分類: 人事（行事）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.568

• 毛布着た四五人連や象を見る
     もうふきた しごにんづれや ぞうをみる
• 毛布    もうふ
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（生活）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　冬
     p.174

• 薪をわるいもうと一人冬籠
     まきをわる いもうとひとり ふゆごもり
• 冬籠    ふゆごもり
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（生活）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.529

• 絵屏風の倒れかゝりし火桶かな
     えびょうぶの たおれかかりし ひおけかな
• 火桶    ひおけ
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（生活）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　冬
     p.96