俳人 : 与謝蕪村 （よさ ぶそん）

• 冬近し時雨の雲もこゝよりぞ
     ふゆちかし しぐれのくもも ここよりぞ
• 冬近し    ふゆちかし
  季節: 秋（晩秋） 分類: 時候（感覚）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.636

• 行秋やよき衣着たるかゝり人
     ゆくあきや よききぬきたる かかりびと
• 行秋    ゆくあき
  季節: 秋（晩秋） 分類: 時候（感覚）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.644

• 待宵や女あるじに女客
     まつよいや おんなあるじに おんなきゃく
• 待宵    まつよい
  季節: 秋（仲秋） 分類: 天文（天空）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.539

• 雨そゝぐ水草の隙や二日月
     あめそそぐ みくさのひまや ふつかづき
• 二日月    ふつかづき
  季節: 秋（仲秋） 分類: 天文（天空）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.38

• 鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分かな
     とばどのへ ごろっきいそぐ のわきかな
• 野分    のわき
  季節: 秋（仲秋） 分類: 天文（風）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.261

• 稲妻や堅田泊りの宵の空
     いなづまや かただとまりの よいのそら
• 稲妻    いなずま
  季節: 秋（三秋） 分類: 天文（光）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.501

• 秋の霜うちひらめなる石のうへ
     あきのしも うちひらめなる いしのうえ
• 秋の霜    あきのしも
  季節: 秋（晩秋） 分類: 天文（水）
• 新版 角川俳句大歳時記 秋
     p.151

• 野路の秋我後ろより人や来る
     ろじのあき わがうしろより ひとやくる
• 秋の野    あきのの
  季節: 秋（三秋） 分類: 地理（山野）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.46

• 広道へ出て日の高き花野かな
     ひろみちへ でてひのたかき はなのかな
• 花野    はなの
  季節: 秋（三秋） 分類: 地理（田畑）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.521

• 落し水柳に遠く成にけり
     おとしみず やなぎにとおく なりにけり
• 落し水    おとしみず
  季節: 秋（仲秋） 分類: 地理（田畑）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.588

• ひつぢ田の案山子もあちらこちらむき
     ひつじだの かかしもあちら こちらむき
• 穭田    ひつじだ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 地理（田畑）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.351

• 攝待へ寄らで過行く狂女かな
     せったいへ よらですぎゆく きょうじょかな
• 攝待    せったい
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.496

• 二三軒つと入しゆく旅の人
     にさんけん つといりしゆく たびのひと
• つと入    つといり
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.152

• 四五人に月落かゝる踊かな
     しごにんに つきおちかかる おどりかな
• 踊    おどり
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.494

• 梶の葉を朗詠集の栞かな
     かじのはを ろうえいしゅうの しおりかな
• 梶の葉    かじのは
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.485

• もの焚きて花火に遠きかがり舟
     ものたきて はなびにとおき かがりぶね
• 花火    はなび
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（行事）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.189

• 秋の幮主斗りに成りにけり
     あきのかや あるじばかりに なりにけり
• 秋の蚊帳    あきのかや
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.550

• 行秋のところ／" ＼や下り簗
     ゆくあきの ところどころや くだりやな
• 下り簗    くだりやな
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.588

• 狩衣の袖より捨つる扇かな
     かりぎぬの そでよりすつる おうぎかな
• 秋扇    あきおうぎ
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.550

• 恋さま／"＼願いの糸も白きより
     こいさまざま ねがいのいとも しろきより
• 願の糸    ねがいのいと
  季節: 秋（初秋） 分類: 人事（生活）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.169

• 獺の月に遊ぶや崩れ簗
     かわうその つきにあそぶや くずれやな
• 崩れ簗    くずれやな
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（生活）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.86

• 新米にまだ草の実の匂ひかな
     しんまいに まだくさのみの においかな
• 新米    しんまい
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.581

• 若たばこ軒むつまじき美濃近江
     わかたばこ のきむつまじき みのおうみ
• 懸煙草    かけたばこ
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（労働）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.116

• 虫売りのかごとがましき朝寝かな
     むしうりの かごとがましき あさねかな
• 虫売    むしうり
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（労働）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　秋
     p.82

• 毛見の衆の舟さし下ダせ最上川
     けみのしゅうの ふねさしくだせ もがみがわ
• 毛見    けみ
  季節: 秋（仲秋） 分類: 人事（労働）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.587

• 掛稲に鼠啼なる門田かな
     かけいねに ねずみなくなる かどたかな
• 稲架    はざ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（労働）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.628

• 鯊釣の小舟漕ぐなる窓の前
     はぜつりの こぶねこぐなる まどのまえ
• 鯊釣    はぜつり
  季節: 秋（三秋） 分類: 人事（娯楽）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.558

• 紅葉見や用意かしこき傘二本
     もみじみや よういかしこき かさにほん
• 紅葉狩    もみじがり
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（娯楽）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.637

• 鬼貫や新酒の中の貧に処す
     おにつらや しんしゅのなかの ひんにしょす
• 新酒    しんしゅ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（飲食）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.418

• 升飲の価は取らぬ新酒哉
     ますのみの あたいはとらぬ しんしゅかな
• 新酒    しんしゅ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 人事（飲食）
• 平凡社 俳句歳時記 秋
     p.255

• 大文字や近江の空もたゞならぬ
     だいもじや おうみのそらも ただならぬ
• 大文字    だいもんじ
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（仏教）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.496

• 地蔵会や近道を行く祭り客
     じぞうえや ちかみちをゆく まつりきゃく
• 地蔵盆    じぞうぼん
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（仏教）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.205

• 魂棚をほどけばもとの座敷かな
     たまだなを ほどけばもとの ざしきかな
• 霊棚    たまだな
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（仏教）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.489

• 腹あしき僧も餅食へ城南神
     はらあしき そうももちくえ じょうなんしん
• 城南祭    じょうなんまつり
  季節: 秋（晩秋） 分類: 宗教（神道）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.364

• あぢきなや榧の裾踏む魂祭
     あじきなや かやのすそふむ たままつり
• 魂祭    たままつり
  季節: 秋（初秋） 分類: 宗教（その他）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.188

• 小鳥来る音うれしさよ板庇
     ことりくる おとうれしさよ いたひさし
• 小鳥    ことり
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（鳥類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.590

• 鵯のこぼし去りぬる実の赤き
     ひよどりの こぼしさりぬる みのあかき
• 鵯    ひよどり
  季節: 秋（晩秋） 分類: 動物（鳥類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.590

• 鮎落ていよ／＼高き尾上かな
     あゆおちて いよいよたかき おのえかな
• 落鮎    おちあゆ
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（魚類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.589

• 蓑虫や笠置の寺の麁朶の中
     みのむしや かさぎのてらの そだのなか
• 蓑虫    みのむし
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.534

• 蜻蛉や村なつかしき壁の色
     とんぼうや むらなつかしき かべのいろ
• 蜻蛉    とんぼ
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.548

• 染めあへぬ尾のゆかしさよ赤蜻蛉
     そめあえぬ おのゆかしさよ あかとんぼ
• 赤蜻蛉    あかとんぼ
  季節: 秋（三秋） 分類: 動物（昆虫等）
• 新版 角川俳句大歳時記 秋
     p.500

• 銀杏踏みて静かに児の下山かな
     いちょうふみて しずかにちごの げさんかな
• 銀杏散る    いちょうちる
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（イチョウ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.293

• おのが葉に月おぼろなり竹の春
     おのがはに つきおぼろなり たけのはる
• 竹の春    たけのはる
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.213

• 落穂拾ひ日あたる方へ歩み行く
     おちぼひろい ひあたるかたへ あゆみゆく
• 落穂    おちぼ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（イネ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.198

• 堂守の植ゑわすれたる糸瓜かな
     どうもりの うえわすれたる へちまかな
• 糸瓜    へちま
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（ウリ目）
• 増補版 いちばんわかりやすい 俳句歳時記
     p.326

• 子狐のかくれ皃なる野菊かな
     こぎつねの かくれがおなる のぎくかな
• 野菊    のぎく
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（キク目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.605

• 夜の蘭香にかくれてや花白し
     よるのらん かにかくれてや はなしろし
• 蘭    らん
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（キジカクシ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.180

• うつくしや野分のあとのたうがらし
     うつくしや のわきのあとの とうがらし
• 唐辛子    とうがらし
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（ナス目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.195

• 秋風の吹きのこしてや鶏頭花
     あきかぜの ふきのこしてや けいとうか
• 鶏頭    けいとう
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（ナデシコ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.181

• 三徑の十歩に尽きて蓼の花
     さんけいの じゅっぽにつきて たでのはな
• 蓼の花    たでのはな
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（ナデシコ目）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.510