俳人 : 長谷川素逝 （はせがわ そせい）

• つちふるや日輪高く黄に変じ
     つちふるや にちりんたかく きにへんじ
• 霾    つちふる
  季節: 春（三春） 分類: 天文（天空）
• 角川ソフィア文庫 第4版増補 俳句歳時記　春
     p.38

• 凍解のはじまる土のにぎやかに
     いてどけの はじまるつちの にぎやかに
• 凍解    いてどけ
  季節: 春（初春） 分類: 地理（山野）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.166

• すかんぽのひる学校にゆかぬ子は
     すかんぽの ひるがっこうに ゆかぬこは
• 酸葉    すいば
  季節: 春（仲春） 分類: 植物（ナデシコ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.201

• たゞよへる梅のにほひの土の上
     ただよえる うめのにおいの つちのうえ
• 梅    うめ
  季節: 春（初春） 分類: 植物（バラ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.139

• 李花のもと胡弓をならす夕べあり
     りかのもとこ きゅうをならす ゆうべあり
• 李の花    すもものはな
  季節: 春（晩春） 分類: 植物（バラ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.265

• しきりなる落花の中に幹はあり
     しきりなる らっかのなかに みきはあり
• 落花    らっか
  季節: 春（晩春） 分類: 植物（バラ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　春
     p.157

• さんしゆゆの花のこまかき相ふれず
     さんしゅゆの はなのこまかき あいふれず
• 山茱萸の花    さんしゅゆのはな
  季節: 春（初春） 分類: 植物（ミズキ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　春
     p.141

• 芽楓を透く日の苔に茶室の門
• 楓の芽    かえでのめ
  季節: 春（仲春） 分類: 植物（ムクロジ目）
• 新潮文庫 新改訂版 俳諧歳時記 春
     p.168

• 春草やたづなゆるめば駒は食む
     はるくさや たづなゆるめば こまははむ
• 春の草    はるのくさ
  季節: 春（三春） 分類: 植物（総称）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.203

• 車窓暮れ菜殻焼く火の来ては去る
     しゃそうくれ ながらやくひの きてはさる
• 菜種刈    なたねがり
  季節: 夏（初夏） 分類: 人事（労働）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.240

• 水を守る人たちらしくはなしごゑ
     みずをもる ひとたちらしく はなしごえ
• 水番    みずばん
  季節: 夏（晩夏） 分類: 人事（労働）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　夏
     p.97

• そのなかの暗き舟こそ神興ませ
     そのなかの くらきふねこそ みこしませ
• 天神祭    てんじんまつり
  季節: 夏（晩夏） 分類: 宗教（神道）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.460

• 高波をえいやえいやと鰹舟
     たかなみを えいやえいやと かつおぶね
• 鰹    かつお
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（魚類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.337

• 一聯の泡酸漿の林より
     いちれんの あわほおずきの はやしより
• 海酸漿    うみほおずき
  季節: 夏（三夏） 分類: 動物（貝類）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.283

• はまゆふに雨しろじろとかつ太く
     はまゆうに あめしろじろと かつふとく
• 浜木綿    はまゆう
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（キジカクシ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.347

• うちしきてあしたの沙羅のよごれなし
     うちしきて あしたのしゃらの よごれなし
• 沙羅の花    しゃらのはな
  季節: 夏（晩夏） 分類: 植物（ツツジ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　夏
     p.378

• いちまいの刈田となりてただ日なた
     いちまいの かりたになりて ただひなた
• 刈田    かりた
  季節: 秋（晩秋） 分類: 地理（田畑）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.57

• 萱原のしら／"＼明けて馬の市
     かやはらの しらじらあけて うまのいち
• 萱    かや
  季節: 秋（三秋） 分類: 植物（イネ目）
• 平井照敏編 新歳時記 秋
     p.360

• かをりやんに大陸の雨そそぐなり
     こうりゃんに たいりくのあめ そそぐなり
• 高黍    たかきび
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（イネ目）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　秋
     p.248

• 山国の日のつめたさのずいき干す
     やまぐにの ひのつめたさの ずいきほす
• 芋茎    ずいき
  季節: 秋（仲秋） 分類: 植物（ナス目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.192

• 発ちてすぐ汽車山がかり蕎麦の花
     たちてすぐ きしゃやまがかり そばのはな
• 蕎麦の花    そばのはな
  季節: 秋（初秋） 分類: 植物（ナデシコ目）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.402

• 榧の実は人なつかしく径に降る
     かやのみは ひとなつかしく みちにふる
• 榧の実    かやのみ
  季節: 秋（晩秋） 分類: 植物（マツ目）
• 角川ソフィア文庫 第5版増補 俳句歳時記　秋
     p.171

• 谿の夜の底冷えに住む灯の窓なり
     たにのよの そこびえにすむ ひのまどなり
• 底冷    そこびえ
  季節: 冬（三冬） 分類: 時候（感覚）
• 文藝春秋 最新俳句歳時記　冬
     p.27

• 凍て土にこの好日のけふとなり
     いてつちに このこうじつの きょうとなり
• 寒土    かんど
  季節: 冬（晩冬） 分類: 地理（山野）
• 新潮文庫 新改訂版 俳諧歳時記 冬・新年
     p.73

• ねむれねば真夜の焚火をとりかこむ
     ねむれねば まよのたきびを とりかこむ
• 焚火    たきび
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（生活）
• 平井照敏編 新歳時記 冬
     p.222

• いちにちのたつのがおそい炉をかこむ
     いちにちの たつのがおそい ろをかこむ
• 囲炉裏    いろり
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（生活）
• ハンディ版 入門歳時記 新版
     p.534

• 冬構落人村と世にはいふ
     ふゆがまえ おちゅうどむらと よにはいう
• 冬構    ふゆがまえ
  季節: 冬（初冬） 分類: 人事（生活）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.673

• 黙々と来て除雪夫らいりかはる
     もくもくと きてじょせつふら いりかわる
• 雪掻    ゆきかき
  季節: 冬（三冬） 分類: 人事（労働）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.48

• 山の子に獅子の遠笛やるせなや
     やまのこに ししのとおぶえ やるせなや
• 獅子舞    ししまい
  季節: 新年（新年） 分類: 人事（行事）
• 虚子編 新歳時記　増訂版
     p.22